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【新作映画レビュー】このオチにはじめて触れられる人が心底うらやましい!『オリエント急行殺人事件』

 
オリエント急行殺人事件(2017・米)

 

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トルコ発フランス行きの豪華寝台列車オリエント急行で、アメリカ人富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺体で発見される。偶然列車に乗り合わせていた探偵のエルキュール・ポアロケネス・ブラナー)が、鉄道会社に頼まれ密室殺人事件の解明に挑む。乗客のゲアハルト・ハードマン教授(ウィレム・デフォー)やドラゴミロフ公爵夫人(ジュディ・デンチ)、宣教師のピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)、キャロライン・ハバード(ミシェル・ファイファー)らに聞き取りを行うポアロだったが……。(シネマトゥデイより)

 

 

 

 

 

72点

 

 

 

ひとこと:

オチを知らずに観たかったなぁ(´・∀・`)

 

 

 


あなたドイル派?それともアガサ派?
アガサ派のNORAですこんばんは。

 

アガサって?もちろんアガサ・クリスティですよ。

アガサ・クリスティ - Wikipedia


実はオイラも大学のときは推理小説研究会に入ってたんだぜいえーい✌( ・`ω・´)✌
でも美人の女の先輩(素人探偵)の助手になって次々に事件に遭遇するとか、合宿先の絶海の孤島でわらべ唄になぞらえた連続殺人に巻き込まれるとか、千反田えるとともに日常のどうでもいい謎を発掘して回るとか(ありゃ古典部だ)、そういう愉快な展開は一切ありませんでした(´・ω・`)カナシス

 


んなこたぁどうでもいいんだよ。
さてこの映画、原作はアガサ・クリスティの超有名作オリエント急行の殺人』ですね。云わずと知れた本格ミステリ金字塔のひとつ。読んだことはなくともタイトルくらいは聞いたことある人、多いんじゃないでしょうか。

 
80年以上前に書かれたこの小説がなんで現在に至るまでこんなに人気を博してるかといえば、そりゃあ、そのオチがあまりにも有名だからですよね。いわゆる大どんでん返し。今読んでも結構「えー!?」ってなる、そんくらいの衝撃。当時の読者たちの驚き、如何程なりや。

 


そして、ここはきちんと強調しておきたいんだけど、オチのインパクトだけを狙ったというわけでは勿論なくて、密室の旅客列車内で起きる不可能犯罪という筋立ての面白さ、容疑者ひとりひとりのキャラクター造形、そういうミステリとしての骨格も非常にしっかりした作品なのです。要は「ミステリとして上質+衝撃のオチまで用意されてる」っていう、こういう言い方は陳腐だけどウェルメイドの名に値するのは間違いないわけ。だからこそ、こんなにも長期に渡って世界中の読者に愛され続けているんだろうし。

 

 


そういう原作があるわけだから、当然、映画についてもある一定程度の面白さは保証されているのが前提であり、あとはこの超一流の素材をどう料理するかが作り手の腕の見せ所って感じですね。 

オリエント急行殺人事件 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

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 実は今作の映画化は2回目。1作目はシドニー・ルメット監督で1974年に作られてます。なかなかの名作と呼ばれてるみたいですが、あいにく未見なので今回は比較検討とかしません(´・ω・`)まぁとにかく2度目ってことで、今回は俳優ケネス・ブラナーが監督としてメガホンをとり、さらに主演の名探偵ポアロをも演じることになりました。

 


最初にこの話聞いたとき、正直さほど期待してなかったんですよね。
監督としてのケネス・ブラナー作品、『エージェント・ライアン』くらいしか観てないんだけど、普通につまんなくて内容全然覚えてないとかそんなレベルのどーでもいい作品だったし。あと今作に至っては原作既読だからオチについても当然知ってるし。そんなこんなで総じてテンションは低め。正月暇だし観に行くか~くらいのぬるい心持ちで劇場に足を運びました。

 

結論から言えば、そういう期待値の低さが幸いしたのか、思ったよりは全然楽しめる映画だった、というのがワイの率直な感想です。

 


まずキャストとか美術といった、映画の「画」の部分、ここは素直に「素晴らしい」のひとことですね。
画面眺めてるだけで楽しい、リッチ、そしてゴージャス。往年のサスペンス映画っぽい雰囲気は充分出せてる。古典的な本格ミステリ、しかも旅映画なんだからビジュアルはとっても重要ですよ。そこはまずクリア。

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映画ナタリーより)

キャストも概ねハマってましたね。殺される被害者役にジョニデを配置するあたりもなかなか好みのキャスティング。ケネス・ブラナー演ずるポアロは原作のイメージとはちょっと違うけど、チャーミングさもあってまぁ悪くはない。やたら背高いけどな(原作のポアロは163センチの小男なのだ)。

 

 


脚本は基本的に原作を踏襲しつつ、キャラの職業とか属性がちょっと変わってたり、あと途中で電車が止まって外に出てからの軽いアクションシーンが入ったり、人種差別への問題提起みたいな現代的な視点が加えられていたりと、良くも悪くもといった風合いの脚色は一応加えられてます。まぁ本筋の面白さをさほど損なうでもなく、かといって見事にアップデートされてるというわけでもなく…程度の加工なので、観ててあんまり気にはならない。

 


なんかさっきから「可もなく不可もなく」みたいなはっきりしない物言いが続きますが、実のところ、この映画自体に関する総括もそんな感じで、あんまり新しい要素を取り入れていない、比較的オーソドックスな映像化なので、面白いっちゃあ面白いんだけど、熱を持って他人に薦めるほとではないってテンションにどうしてもなっちゃうんですよね。なんならDVDでいいや、みたいな。

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Yahoo!映画より)

この映画の批判ポイントを見出すとしたら、ある意味そこかもしれない。何も新しい挑戦をしていない。21世紀にわざわざこの作品を映画化するにあたって、新鮮味が何もない。実際本作はアメリカでも賛否両論で、主な批判意見はこうした「新味のなさ」に集約されてるみたいですね。

 

 


そんな中で、この映画版の最大の特徴、もといチャレンジングな部分は、クライマックスの謎解きパートですかね。


原作の真相が持つ悲劇性がかなーり強調されて、ちょっと鼻白むくらいに古典的でドラマチックな演出が施されてます。良く言えばエモーショナル、悪く言えば陳腐。ドガーン!!ジャジャーン!!みたいな。アガサフリークの皆さんの中には、ポアロがあんなに感情的になるかぁ?って鼻につく人もいるんじゃないかなあ。いつキレて拳銃ぶっ放すかと母ちゃんヒヤヒヤしたよ(; ・`ω´・)

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最後の晩餐(あるいは家族ゲームよろしく容疑者全員を一列に座らせたうえでのポアロの大演説、絵的には面白いけど、映画的というよりは演劇的。ここだけ急にリアリティラインが下がってしまったように見えて、これもちょっと居心地悪かったです。


あ、居心地悪かったといえば、死体発見シーン。死体を直接映さずに真上からのアングルがずっと続くっていう、なんかちょっと変わった撮り方してるんだけど、あれも何の意味があったのかなあ。分かりにくくなるだけじゃない?ちょっとチャレンジしてみました(*ノω・*)テヘ☆ってこと?それにしては成功してないような。

 

 


というわけでいろいろ苦言も呈しましたが、最初に言ったように一定以上の面白さは担保された映画なので、興味ある人は安心して劇場に行けば良いと思います。

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Yahoo!映画より)

原作未読の人はきっとオチで「うおー!すげー!」って素直に感動できるし、作り手の原作へのリスペクトはきちんと感じます。悪い映画では全然ない。俺も、原作知らずに観てたら大興奮していたかもしれない。こんだけグチグチと口上を並び立ててんのは、やっぱり原作ありきの映画だからってのはあるんですよ。

 

それだけに、原作を、オチをまだ知らないあなたが心底うらやましい。どこかで偶然オチを知っちゃう前にこの映画を観に行って、結果クリスティにハマって帰ってくるというのも、それはなかなか幸福な映画体験だと思いますよ。

 


(2018/01/05  109シネマズ名古屋にて鑑賞)

 

ぜんぶ冬のせいだ!

 

なにしろ寒いのですべてが停滞しているのだ。仕事を終えて家に帰っても無為にダラダラ過ごす。仕事中も頭がしゃきっとしない。慢性的な運動不足。日課となっていた朝シャワーと、週に2日ほど職場まで歩いて通う(片道5キロ弱)習慣が季節の移り変わりとともに自然消滅したのが大きい。そう、すべては寒さのせいだ。ていうか冬きらい。冬うんこ。ばーーーーーーか。でも性根がガキなので雪が降ったら降ったでにこにこしながら熱燗を傾けていると思います。

 

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そういえばセンター試験が行われましたね。全国各所で阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられているのをマイセンのティーカップでアールグレイの香りでも嗜みながら優雅に鑑賞しているのはわたくしNORAですこんばんは。大学入試といえば、第一次安倍内閣の頃に大学9月入学を検討とかして猛反発食らってた記憶があるんだけど、仮にそうなったらセンター試験は6-7月くらい。お、結構悪くないんじゃないかこれ。インフルの心配はないし雪で電車も止まらないし台風ちゃんが元気に暴れ回る時期ともズレてるし。梅雨は鬱陶しいだろうけどそこはまあ頑張ってください。でもやっぱりみんな、桜の舞い散る中での入学式・卒業式が大好きなんでしょうな。クソ蒸しまくる残暑の中で堅苦しく着飾って 式典なんかやりたくないのは分かるんだけど。何はともあれ最優先されるべきは情緒、情緒。それ、たかだか100年そこらの歴史しかないと思うんだけどね。

 

 

ところで、なんのかんの言いつつもセンター試験が毎年それなりに滞りなく行われているのはひとえにジャパンの強固な各種インフラに支えられてこそなんだと思うのだけれど、今後どうすんのかねこれ。一頃に比べればだいぶ揺り戻しが来ているとはいえ、いまだに公共事業は悪で公務員は減らせ、原発廃止して自然エネルギーで、みたいな阿呆が有権者のうちの結構な割合を占めているわけでしょう。そのうち道路は陥没しトンネルは崩落し電車は脱線毎日停電みたいなことになりかねないんだけど、というかもうすでになり始めてるんだけど、こいつらがそれに気付く頃まで日本は先進国ヅラしていられるんでしょうかね。もしくは死ぬまで気付かないんだろうか。あー、そっちの可能性のほうが大き そう。大変暗澹たる心持ちになります。

 

 

呉智英翁は「民主主義とは要するに、バカは正しいという思想である」と言い切った。いえーい衆愚衆愚。衆愚の盆栽。マッカーシー議員見てるーー?ていうかいつの間に政治の話になったんだ。俺は冬は寒いから冬死ねという話をしていたのだ。あああ、やはり思考が鈍化している。それもこれも全部冬のせいなのだ。冬死ね。

 

ぜんぶ君のせいだ (バーズコミックス ルチルコレクション)

ぜんぶ君のせいだ (バーズコミックス ルチルコレクション)

 

 

あけおめ

 

もう1週間以上経ったけどあけましておめでとう。

昨年はおかげさまで(いや、すべて俺のおかげで)楽しい1年を過ごすことができました。今年もよろしくお願いいたします。

 

 

とりあえず、コスはじめとしてお正月休みを利用してすでに4キャラやってきました。

これからしばらく社畜になります( ^ω^)おっおっお

 

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誉/赤司/長谷部/ボイフレ西園寺→おれおれ

黒子/薬研→萌野助さん

カメラマン→紫希さん

 

【告知】C93 刀剣乱舞コスプレ写真集発行のお知らせ

Twitterのほうではとっくにやってますが、今更ながらここでも告知。

 

12/29 冬コミ1日目にて、

次郎太刀(NORA)+不動行光(セキビシ)

ひたすらお酒を飲みまくる写真集を販売します!

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スペースは東も14b「猫たちの迷宮」

B5/24p/¥800です٩( 'ω' )و

 

ぜひ多くの方に手にとって頂けたら嬉しいです。