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ノラブログ。               

 
 
 
 
 

「お手軽」なエッセイ漫画なんかいらない―ハイシマカオリ『ケチケチしないで500万円貯金しました』

書評

 

ケチケチしないで500万円貯金しました (宝島SUGOI文庫)

ケチケチしないで500万円貯金しました (宝島SUGOI文庫)

 

 

 職場の昼休みにブックオフで買ってぱらぱら読んでいたが、その日の帰りに売り払った。タイトルから分かるように、ちょいと前から流行っている節約ノウハウ系のエッセイコミックなのだが、どうにも出来が悪すぎる。

 

 西原理恵子柴田亜美のように語り手(作者)自身がキャラとして立ちまくっていたり、きたみりゅうじのように事実を漫画としてまとめあげる手腕が優れていたり、あるいは『銭』(鈴木みそ)のように取材を重ねて新たな知見を積み上げていくといった魅力は、この漫画にはない。目新しい節約術があるわけでもなく、単に消費しない人間なので金は溜まっていくという話をダラダラと述べていくだけなので面白くなるはずがないのだ。

 

 作者はこれまでイラスト程度しか描いたことがなかったにもかかわらず、2ヶ月半で120ページ描かされたらしい。そのしわ寄せが内容の貧弱さとなって表れているのは明らかである。エッセイ漫画なんかお手軽に作れば良いと思ってるんだろう。Amazonでは作者を批判する声が大きいが、むしろ編集者の怠慢こそ責められるべきではないか。

 

 これを読むくらいだったら、『誰も教えてくれないお金の話』(うだひろえ)をお薦めしたい。漫画としての面白さはともかく、勉強になる。

 

誰も教えてくれないお金の話 (Sanctuary books)

誰も教えてくれないお金の話 (Sanctuary books)