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【書評】究極におろかな人たちへ贈る、最高の賞賛ーW・ノースカット『ダーウィン賞!』

書評

 

ダーウィン賞!―究極におろかな人たちが人類を進化させる

ダーウィン賞!―究極におろかな人たちが人類を進化させる

 

 

 ダーウィン賞は、「人類という種の、より長い存続のために、崇高なほどバカバカしい方法で自らを遺伝子プールから抹消する人々」、平たく言えば想像を絶するほどバカな死に方をした人々に贈られる賞である。 

 

 1969年にアラバマ州を襲ったハリケーンの際、多くの人が避難する中、なぜか20名の人々が荒れ狂う湾岸に集まり、ビールとバーベキューを用意して「ハリケーン歓迎パーティ」を開いた。


 ペンシルバニア州に住むケンは、ペットのコブラを掴もうとして手を噛まれたが、なぜか病院に行かず、「おれは人間だ、自分で何とかする」と言い残してバーへ行き、酒を飲みながら「オレ今コブラに噛まれたんだぜ」と周囲に吹聴していた。


 あるイタリア人カップルは小型車の中で性交しながら、田舎道を時速129キロの猛スピードで暴走していた。


 彼らがどういう最期を迎えたのかは、ご想像にお任せする。

 

 読んでいて腹を抱えて笑うと同時に、不思議な感慨に襲われる。生態系の頂点を究めた人間の、かつ社会常識のあるいい大人たちが、畜生にも笑われるようなおバカな方法で自らの遺伝子を抹殺していく。人間なんて威張っていても、生き物のレベルとしちゃあ所詮この程度なのかもしれない。

 

 リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』によれば、生物は遺伝子の自己戦略によって動かされている乗り物にすぎないという。なるほど、無謀運転をするバカ遺伝子(ドライバー)は勝手にクラッシュして自滅していくわけだ。

 

 

利己的な遺伝子 (科学選書)

利己的な遺伝子 (科学選書)