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発表!2015年映画ランキング ベスト&ワースト10 全50作品レビュー

 

 今年もやってまいりました、2015年映画ランキング。

もはや2016年4月なので去年以上にいまさら感半端ないんですが、ようやく感想書き終わったので発表しまーす。

 

 

 

【2015年映画ランキング】

対象:2015年に日本で劇場公開、またはDVDスルーで観ることが可能になった映画

鑑賞方法:映画館もしくはDVD

対象作品:50作品(邦画・洋画・その他ごちゃまぜ)

 

 

 

 

 ランキングは完全にオレの好み、オレ基準です。

なので完成度とか映画の出来とは必ずしも比例しません。特に今年はけっこう意外な作品が上位に食い込んでいると思います。

 

 

 

 

なので、あなたが好きな作品がワーストに入ってても怒らないでね!

 

あなたが面白いと思ったのなら、その気持ちがいちばん大事なんですからね!

 

 

 

とまぁ、言い訳はここまで。まずはベスト10の発表です。

いってみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第10位:インサイド・ヘッド

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脳内の記憶や感情を会議や行政機構になぞらえるというアイディア自体はさほど斬新ではありませんが、ひとつひとつのディテールやキャラクターの配置がめちゃくちゃ周到に考え抜かれているのが分かるし、実際、多くの観客はまんまとその技巧の術中にハマってしまうでしょう。カナシミが序盤は本当にウザくて仕方なかったんですが、それを含めてすべて製作者たちの思惑通りだったことが明らかになった終盤、身震いするような感動を覚えました。いやー、やっぱりピクサー上手いわ。

見どころ:「空想のボーイフレンド」の使い方がバカすぎて爆笑しました。

 

 

 

 

 

 

第9位:キングスマン

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今年はスパイ映画の当たり年。『UNCLE』が古き好き時代の、『ミッション・インポッシブル』が最新鋭のスパイならば、こちらはまさしく「過去」から「未来」への世代交代の物語。眼鏡にスーツの英国紳士が、心躍るガジェットを駆使してバッタバッタと悪をなぎ倒していくド直球、琴線に触れまくる痛快アクション俺たちがスパイ映画に求める「萌え」のすべてがここにある。サミュエル・L・ジャクソンがすげー楽しそうに悪役を演じてるのもイイネ!

見どころ:汚ねえ花火だ。

 

 

 

 

 

 

第8位:ヴィジット

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詳細はこちら。ここ最近、明らかに精彩を欠いていたM・ナイト・シャマラン監督が原点に戻ってきてくれただけでも嬉しいのに、インディ映画並みの低予算で超絶クオリティの高いジュブナイルホラーをさらっと作り上げてしまった事実に、「語り手」シャマランの凄みを改めて感じます。クセの強いシャマラン映画の中では『シックス・センス』と同じくらい万人向けにお薦め。面白いし、ハラハラするし、そして何より、とんでもなく怖い。でも観たあとは不思議な感動が残る。最高じゃないですか!

見どころ:映画史に残る「嬉しくないパンチラ」。

 

 

 

 

 

 

 

第7位:心が叫びたがってるんだ。

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こぢんまりとした、ささやかな日本版ハイスクール・ミュージカル(違うか?)。ヒロインの扱いとか、野球部がすぐに良い奴になってしまう展開の早さとか、クライマックスの主人公の説得が説得になってないとか突っ込みどころは多々あるんですが、等身大の高校生たちのささやかな成長を(主人公サイドだけでなく、脇役を含めて)丁寧に描ききった姿勢は高く評価したいです。どういうわけか、終盤は涙腺が決壊しっぱなしでした。

見どころ:完成したミュージカルがあくまで「頑張った素人」レベルなのがいい。

 

 

 

 

 

 

第6位:幕が上がる

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詳細はこちら。演劇に青春をかける高校生たちの成長という物語を通して、それを演じるアイドルたち(ももクロ)の成長、そしてそれを撮る本広克行監督の映画人生をも照らし合わせるという、二重三重のメタ構造を持った作品として観ると非常に興味深いです。もっとも、そんな穿った観方をしなくとも、青春映画として、あるいはアイドル映画として、日本映画史に銘記されるべき傑作なのは間違いないでしょう。観終えたとき、あなたはきっとももクロが大好きになっているはず。

見どころ: 主人公とお母さんの進路についての会話シーン、泣かせる場面じゃないのにジンときました。

 

 

 

 

 

 

第5位:バクマン。

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集英社の全面バックアップという体制で、原作・キャスティング・監督・音楽と、現在の日本で考えられる最高の素材を集めて最強の布陣で臨んだ本作が面白くないわけがないでしょうが。みんな話題にした中盤の漫画バトルシーンといい、エンドロールの遊びといい、持てる力をすべて出し尽くした総力戦さながらの迫力と完成度にひたすら圧倒されました。これは日本だからこそできた映画であるし、ハリウッドには絶対に真似できない。世界に誇るエンタテイメントの誕生と言って差し支えないんじゃないでしょうか。

見どころ:声豚と化した佐藤健、序盤から陽性反応が出そうなテンションの神木隆之介、なぜか笑顔に不穏さを感じる小松菜奈、暑苦しい桐谷健太、擬音を発する染谷将太、そして声が裏返りながらビビリ演説をかます山田孝之

 

 

 

 

 

 

 

第4位:ナイトクローラー

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吐き気を催す邪悪。それは『サイコ』のノーマン・ベイツでも、『ダークナイト』のジョーカーでもありません。本作の主人公、ルイス・ブルーム(ジェイク・ジレンホール)こそが「それ」です。やってることは卑小で下劣、人間としての品格なんかあったもんじゃない。でもなぜだろう、彼を応援し、彼に憧れ、彼のように生きてみたいと思う自分がいる。最低のクズ野郎の最悪のサクセスストーリーが暴き出す、己の中に潜むグロテスクな悪意。罪深い快感に満ちた傑作。

見どころ:終盤、死体の静止映像の前で2人が会話するシーン。

 

 

 

 

 

 

第3位:コードネームU.N.C.L.E.

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ガイ・リッチーが『ナポレオン・ソロ』をリメイク、という企画を聞いただけで傑作間違いなしとワクテカしてましたが、見事に期待以上のものを仕上げてきました。もうとにかく、ツンツンデレデレな主役の2人が可愛くて可愛くて仕方ない。もうお前ら結婚しちゃえよ。2人のバディ要素に加えて1960年代ならではのレトロなガジェットや当時の政治情勢などの魅力的な素材もふんだんに盛り込まれ、スパイ映画のフルコースを味わった気分。大変おいしゅうございました、ごちそうさまです。

見どころ:盗聴器の投げ合いシーンが最高に可愛い。

 

 

 

 

 

 

 

第2位:セッション

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純粋な「映画としての完成度」という点では、ぶっちぎりで今年ナンバーワン。マッドマックス』は見た目狂ってるようでいて実は真面目に作られた映画でしたが、こちらは一見真面目な映画と思いきや実は狂っているのでよりタチが悪い(褒め言葉)。ストーリーの説明とかいらないので、とにかく観てください。自分の目の前でなにかとんでもないことが起きている感覚を味わってください。「画」と「音」だけですべての伏線を集約し溶け合わせていくクライマックス、絶対に見逃さないで。

見どころ:ラスト9分19秒、一瞬たりとも目を離すな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1位:天空の蜂

 

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詳細はこちら

たぶん、多くの人にとって、このベストワンは「え?」ってチョイスだと思います。

実際、傷やツッコミどころの多い作品ではあるし、単に完成度という点で比較すれば、今年のベストテンにも入らないでしょう。

 

 

しかしそれでも僕が『天空の蜂』を今年のベストに推すのは、「映画」というものが持つ意味を、この作品が改めて教えてくれたからなのです。

 

 

映画は(ドキュメンタリーでない限りは)基本的に「つくりもの」です。観終わって、「あー面白かった」「怖かったねー」って楽しい思い出が残る。それはそれでいい。

でもこの作品は、そうじゃない。プロパガンダを排し、堤幸彦流の「観客へのサービス」に徹したはずのこのエンタメ作品は、油断した日本人に向けてとんでもなく重い問いかけを突き付けてきました。そして、公開初日にこれを観てから半年以上たった今も、僕はそれについて考え続けています。

 

この映画には原作にはない、オリジナルのエピローグが存在します。そのシーンがスクリーンに映しだされたとき、僕はこの映画が作られた意味を瞬時に悟り、ショックで動けなくなってしまいました。この映画が作られた意味、ハリウッドで大予算をかけるのではなくこの日本で作られた意味、そしてそれを観る意味―映画とはまさしく現実を映し出す鏡なのだ、そんな言葉が、ふつふつと蘇ってきました。

 

 

半笑いで、地雷を踏むつもりで観に行った自分を恥じました。そして堤幸彦監督をはじめ、この映画を作り上げた人たちの力量と情熱に敬意を表します。作ってくれてありがとう、と本気で思った映画は、久しぶりです。

 

見どころ:エピローグは、ぜひその目で確かめてください。

 

 

 

 

 

 

 

はい、というわけで今年の1位は『天空の蜂』でした!

「1位おかしいだろ」とか「なんでマッドマックスが入ってないんだ」とか「ここさけ超ムカついたんだけど」とかガルパンはいいぞ」とかのツッコミはこの際スルーします。俺の好みだって言ったでしょ!

 

 

 

 

では続いて、11位以降の発表に移りますかね。

さくさく行きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

第11位:イニシエーション・ラブ

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監督・堤幸彦が嫌われる原因であるベタさ、品の無さ、悪ふざけといったマイナス要素が、映画に隠された「仕掛け」のおかげですべてプラスに反転し、結果として傑作になってしまったという不思議な作品。原作の小説ならではの大どんでん返しを、まさかこういう形で映像化してくるとは。ちょっと最後の種明かしが親切すぎる気もしなくもないけれど、「何も知らない観客が普通に驚き、楽しめる映画」として、限りなくベストに近い映像化作品といえるのではないでしょうか。

見どころ:ラスト5分、ひたすら笑いが止まりません。

 

 

 

 

 

 

第12位:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

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第二次大戦時にナチスの暗号を解読し、1400万人の命を救ったとされる数学者アラン・チューリングの伝記映画。派手な戦闘シーンとかは一切出てきませんが、世界がドンパチやってる裏で、超天才と呼ばれる人たちの頭脳戦争が繰り広げられていたという事実に燃えるし萌えます。最初いがみ合っていたメンバーがだんだん結束していくチームものとして観ても爽快。エンドロール、その後のチューリングが辿った運命を思うと泣けてくる。

見どころ:ヒロインがクライマックスで主人公にかける言葉は、いま思い返しても胸が熱くなります。

 

 

 

 

 

 

第13位:ジョン・ウィック

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キアヌかっこいい(;´Д`)ハァハァだけで持たせる100分間。史上最強の元殺し屋が奥さんの残した犬をチンピラに殺されたがために、単身で敵組織を壊滅させる―って、あらすじだけでもう勃起しますよね。本物のアクションスター・キアヌが演じる主人公ジョン・ウィックの圧倒的な説得力、危うくも魅力的な殺し屋稼業のアンダーワールド描写。どのシーンをとっても血沸く魅力がとめどなく溢れてくる、まさしく職人芸と呼ぶにふさわしい逸品。

見どころ:あのホテルを舞台にしたスピンオフが観た~い!

 

 

 

 

 

 

第14位:エベレスト3D

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超・山登る話。実際に起きたエベレスト大量遭難事故をもとにした映画なので結末はある程度予想できるわけですが、山への情熱とロマン溢れる前半と、登場人物それぞれの夢と人生が無残に潰えていく後半の落差がホントに辛いです。ぼくは別に山登りをしたこともないしやってみたいとも思わないけれども、この「山」という存在を、「夢」のメタファーだと捉えてみるとなかなか味わい深いんじゃないでしょうか。3Dで観たのでさすがに映像は圧巻、観ているこちらの体温まで下がりそうでした。

見どころ:主人公が最後に奥さんにかける電話、これが史実ってのが凄い。

 

 

 

 

 

 

第15位:マッドマックス 怒りのデス・ロード

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普通の映画のクライマックスのテンションが2時間ぶっ続けで持続する、危険ドラッグ級のチート映画。もちろん楽しかったんですが、もはや宗教的なまでに本作を崇拝する世間の熱狂ぶりからはちょっと距離を置いているのでこの順位で。そのへんの距離感が、俺が『映画秘宝』を購読してない理由だったりします。ははは。ただ、本作を「ストーリーが薄い」とか「リアリティがない」とかほざいて貶す馬鹿は二度と映画なんか観なくていいと思う程度には肯定派です、ハイ。

見どころ:V8!V8!

 

 

 

 

 

 

第16位:ピクセル

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詳細はこちらアダム・サンドラーが主演したせいか本国では酷評されてるみたいですが、普通に楽しい作品でしたよ。90億かけて3DCGを駆使して、こんなユルい作品を作っちゃうハリウッドってむしろ凄い。観客もみんな声をあげて笑っていたし、ファミリー映画の巨匠クリス・コロンバスの面目躍如といったところでしょうか。あとエンディングのストーリーダイジェストと日本版の主題歌(8ビットボーイ)、いいね!

見どころ:岩谷教授登場のシーンは劇場内がざわつきました。(もちろん演じるのは俳優さんですよ!)

 

 

 

 

 

 

第17位:進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

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詳細はこちら。いろんな意味で昨年話題の映画でしたが、順位を見ても分かるとおり、少なくともこの「前編」については、僕は非常に高く評価しています。何より、原作の魅力を解体し、それを映画化するにあたって再解釈・再構築するという作業をきちんと行ったのはエライ!この勢いと緊張感が後編も持続してくれれば、ホント言うことなかったのですが…(後編に続く)

見どころ:石原さとみ演じるハンジさんは、もう完璧すぎるほど完璧でした。

 

 

 

 

 

 

第18位:インド・オブ・ザ・デッド

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タイトルからして傑作の予感。その期待は裏切られません。インドで初めてのゾンビ映画ってことらしいんだけど、作り手がきちんと過去の作品を研究し、愛と情熱を持って作っていることが画面の端々から伝わってきて、非常に好感を持ちました。物語の骨格はモロに『ショーン・オブ・ザ・デッド』ですが、これがインドの照りつける太陽とノリノリな音楽、ヘラヘラしたキャラクターたちにすげーマッチしてる。ゾンビ映画としてもコメディとしても普通にお薦めできる、ウェルメイドな一品。

見どころ:噛まれた仲間との別れのシーンの、シンプルな美しさ。

 

 

 

 

 

 

第19位:ラブ&ピース

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園子温流・大人のおとぎ話。いつも通りのテンションで滅茶苦茶やってるように見えて実は結構まっとうな「物語」を作ろうとしているあたり、なんだかんだで園監督はピュアな人なんだなぁ…と思います。特撮のチープさ、声優陣の無駄な豪華さ、そして西田敏行の存在感が不細工ながら不思議と居心地の良い映画的空間を作り出していて、妙な魅力を醸し出す。しかし主演の長谷川博己はこんなキ○ガイの役ばかりやってて、まともに日常生活送れてるんでしょうか。

見どころ:田原総一朗と愉快な仲間たちが出てきたときがいちばん吹きました。

 

 

 

 

 

 

第20位:ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

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言わずと知れたスパイシリーズの第5弾。このシリーズはそんなに熱心に観てるわけじゃありませんが、やはり映画を観る愉しみ、単純なワクワク感を思い出させてくれる、ありがたい存在です。そして敵も味方もみんなイーサン・ハント(トム・クルーズ)が大好き。モテモテなトムと愉快な仲間たちのじゃれ合い(ただし血は流れる)を見てるだけでニヤニヤ。そしてトム、あんた本当に53歳か!?

見どころ:オープニングを褒める人が多いですが、僕は中盤のバイクアクションが好きです。

 

 

 

 

 

 

第21位:アメリカン・スナイパー

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イラク戦争で活躍したネイビーシールズ最強の狙撃手クリス・カイルの生涯を描いた戦争映画。主人公のその後の運命をあらかじめ知っておくと大変ブルーな気持ちで鑑賞することができます(オススメしません)。モロ直球なモチーフをあくまでクールに語る監督クリント・イーストウッドの手腕が光る。それにしても、この作品を戦争賛美とかアメリカ万歳映画とか言ってる人たちは、2時間いったい何を観ていたんでしょうか。

見どころ:エンドロールが突きつけてくるものの重さ。

 

 

 

 

 

 

第22位:バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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アカデミー賞受賞作というハクに釣られてうっかり観ると( ゚д゚)ポカーンとなりかねない危険球。どう考えても万人向けの映画ではないので、観る人によってはエキサイティングにも退屈にもなります。ハリウッドの内輪ネタやメタ構造が好きな人は前者かも。用いられている技巧、役者の演技自体は間違いなくプロの仕事なので、完成度は高い。何が凄いのか分かんないけど、とにかくすげーよという不思議体験をしたい方はどうぞ。

見どころ:全編ワンカット長回しに見える、テクニカルなカメラワーク。

 

 

 

 

 

 

第23位:君が生きた証

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詳細はこちら。「我が子を失った男が、音楽を通して人生を取り戻していく」といった、よくある再生譚だと思って観ていると中盤でとんでもないことになります。決して後味の良い映画じゃないけど、でも大切にしたいと思える作品。演奏される楽曲がどれも素朴ながら素晴らしく、即座にサントラ購入。監督兼端役で出演している名優ウイリアム・H・メイシーが、バーで演奏する主人公を見つめる眼差しが素敵。

見どころ:一瞬ですべての真相が分かる、中盤のあのカット。

 

 

 

 

 

 

第24位:ビッグ・アイズ

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ティム・バートンが低予算で作った、実際に起きたゴーストライター事件を描いた作品。主人公を演じるエイミー・アダムスも素晴らしいのですが、『イングロリアス・バスターズ』『おとなのけんか』に続いてクソ男を演じるクリストフ・ヴァルツが美味しいところを全部持って行った感パねぇですな。法廷シーンなんか爆笑ものなんですが、凄いのはあの見苦しい言い訳も史実ってことですね…。

見どころ:クリストフ・ヴァルツ様の出演シーンすべて。

 

 

 

 

 

 

第25位:ガールズ&パンツァー 劇場版

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満員の立川シネマシティにて、爆音上映で観てまいりました。地からグワングワン響く砲撃音が耳に、身体に、アタマに心地良いぜFoooooooo!!!!!!!!ホワッ!ホワッ!てなわけでアクションシーンは最高なんですが、大洗女子を再び戦いに駆り出すための超強引な展開と、そのあと30分くらい続くダウナーな日常生活描写はホント興醒めで、そこで大減点です。俺たちははたらくくるま(戦車)が観たいんだよ!戦う理由なんか宇宙から戦車が攻めてきたとか、そういうのでいいんだよ!もー。

見どころ:「待たせたなー!」感MAXの、全員集合シーン。

 

 

 

 

 

 

第26位:フレンチアルプスで起きたこと

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アルプスの美しい景色を舞台に繰り広げられる、冒険スペクタクルならぬ家庭内スペクタクル。思いがけぬアクシデントに際して、父親がちょっとチキンな行動をとったがために家族間に発生する不協和音。それがひょいと顔を出し、またふとした時に顔を出し、やがて隠しきれない激流となって一家を飲み込んでいく。それはある意味、雪崩より恐ろしいのかも。でも俺は、このトーチャンの気持ちが分かるような気がします。誰だって、思いがけず保身に走ってしまう瞬間はあるよ…。

見どころ:トーチャン、子供の前で泣いちゃだめだ(`;ω;´)

 

 

 

 

 

 

第27位:ソロモンの偽証 前編・事件

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詳しくはこちら宮部みゆきの重厚な原作を映画化するにあたって、小手先の演出や話題性でごまかすのではなく、たとえば主要キャストのオーディションに日本映画としては異例ともいえる長い時間をかけるなど、「いいもの」を作ろうという作り手の志の高さは疑い得ません。その成果というべきか、少なくともこの「前編」は、「謎の提示」と「後編への興味を掻き立てる」という2つの役割をしっかり果たした、優れた出来栄えのミステリ映画になっていると思います。

見どころ:中学生俳優陣、特に主演の藤野涼子さんの演技は素晴らしいです。

 

 

 

 

 

 

第28位:バケモノの子

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今後の細田作品を評するうえでの基準(=バケモノより上か下か)になりそうな作品だなと思いました。好み度でいえば 時かけ>サマウォ>バケモノ>おおかみこども って感じですかね。これまでで一番ジブリっぽいというか、アクが少なくて一般向け。図らずもポスト宮﨑駿ポジションに置かれつつある細田監督の苦悩が見てとれます。バケモノの世界がぜんぜん魅力的に見えないとか、ヒロインが本当に邪魔だったりと不満点も多いんですが、一郎彦が死ぬほどかわいいので全部チャラです。

見どころ:泣き叫ぶ一郎彦をバックからぶち犯したい。

 

 

 

 

 

 

第29位:サンドラの週末

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「同僚の解雇を撤回させるかわりに、自分たちのボーナスを諦められますか?」というシンプルにしてシビアな2択を設定し、多数決で過半数を集めるべく同僚たちの説得に奔走する主人公サンドラの2日間を描いたフランス映画。必ずしも好感の持てる人物ではない、ちょっと面倒臭い30代女性・サンドラが、ボロボロになりながらも駆けずり回る姿にいつしか感情移入してる自分がいました。大袈裟な演技も、スペクタクルも、果てはBGMすら一切無い淡々とした映画ですが、込み上げてくる感情はアツい。

見どころ:ラストシーンのサンドラの横顔。

 

 

 

 

 

 

第30位:ジュラシック・ワールド

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詳細はこちら観客が映画に何を求めているかをはっきりさせ、それを忠実に遂行するというきわめて誠実かつ堅実な姿勢で作られたエンタメ作品。すごく良く出来た映画というわけではもちろんありませんが、どうにもパッとしない続編ばかりだった『ジュラシック・パーク』シリーズにおいて、必要にして十分な「楽しさ」を復活させたコリン・トレボロウ監督、ならびに彼を大抜擢したスピルバーグの手腕は賞賛されるべきでしょう。大画面の恐竜歌舞伎、存分に楽しみました。

見どころ:社長wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 

 

 

 

 

 

第31位:テッド2

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実は前作(テッド)はあんまり評価してないんですけど、今回はマニアックなギャグが減って、より日本の観客も楽しめるという点で前作より良くなったと思いました。後半はコミコン(アメリカのコミケみたいなもの)が舞台なので、オタクネタ一杯で画面を観てるだけで楽しかった。しかし前作に引き続き、お気楽コメディにしてはちょっと尺が長いですな。とりあえず100分は切れるはず。

見どころ:「群れで動いてる」じゃねーよクッソwwwww

 

 

 

 

 

 

第32位:ソロモンの偽証 後編・裁判

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前編同様、詳しくはこちらに書きましたが、明かされる真相が腰砕けなのは原作通りだから仕方ないとして、その後の校長の一言に本当にイラッとしたので大減点。しかしながら、下手な奴らに作らせたら本当に目も当てられない作品になっていたところを、パワフルな演技と重厚な画作りをもって大人の鑑賞に耐える作品へと昇華させた若き俳優たちと制作陣には、惜しみない拍手を送りたいです。

見どころ:最後に校門をくぐるシーンは美しい。

 

 

 

 

 

 

第33位:ファンタスティック・フォー

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Rotten Tomatoesの支持率が9%だったり、ラジー賞を獲っちゃったり、ジョシュ・トランク監督がツイッターで炎上したりと散々な評判の本作ですが、意外や意外、結構良かったです。戦闘シーンの少なさとやっつけぶりは確かに酷いけど(明らかに時間配分間違えてるよね)、「ヒーローの誕生」あるいは「『力』を持ってしまった者の悲哀」を描いた物語として見応えはあり。『アンブレイカブル』とか好きな人なら絶対に楽しめるはず。確かに失敗作かもしれないけど、ぼくはぜんぜん悪い映画じゃないと思います。

見どころ:序盤~中盤の、文化祭の前日みたいな「ものが出来上がっていく」ワクワク感が好き。

 

 

 

 

 

 

第34位:カリフォルニア・ダウン

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ロック様(ドゥエイン・ジョンソン)扮するレスキュー隊員が、一般市民そっちのけで自分の家族を救出するためにひたすら頑張るお話。金をかけまくったディザスターシーンは確かに迫力があるのですが、5年前、東日本大震災という最悪のインパクトを伴った「映像」を目の当たりにした我々にとっては、なんだか映画全体が脳天気な絵空事みたいに見えてしまいました…それにしても、アメリカの高層建築物ってあんなに脆いの?大丈夫?

見どころ:序盤のダム決壊シーンがいちばん怖かったかも。

 

 

 

 

 

 

第35位:ピエロがお前を嘲笑う

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取調室にひとり佇む主人公の画に、キャッチコピーは「まさかの結末」「あなたは100%見破れない」と、思い切り『ユージュアル・サスペクツ』を匂わせる宣伝とあらすじですが、定番ネタをちょっとヒネりました程度のささやかなどんでん返しなので、あまりそこに期待しないほうがいいです。むしろ非リア青年がアンダーワールドで成長し暗躍していくノワールものとしての本筋のほうが楽しかった。ヒロインが年増のブスなのはこの際気にしないように。

見どころ:映像がスタイリッシュで格好良い!

 

 

 

 

 

 

第36位:フォックスキャッチャー

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実際に起きたオリンピック選手殺人事件のお話。乱暴にまとめると、なんとかして友達を作ろうとしたけど失敗した非リアの末路を描くお話ともいえる。最初に観た時はなんか暗い映画だなーくらいにしか思っていなかったんですが、宇多丸さんのムービーウォッチメンでの批評を聴いたらとても悲しい気持ちになりました。史実をもとにした作品ですが『アメリカン・スナイパー』同様、結末を知らないほうが楽しめるかも。

見どころ:カーチャンの前で「指導」するシーンは、いたたまれなくなります。

 

 

 

 

 

 

第37位:はじまりのうた

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詳細はこちら。作中で流れる音楽は素晴らしいし、全編にあふれるポジティブな空気感は嫌いじゃないんですけど、ちょっと話に起伏がなさすぎて退屈ですな。誰もが目を背けたくなる問題、人生をどう生きるかみたいなシリアスな題材を扱った『君が生きた証』と同時上映だったので、本作の脳天気なムードは余計気になってしまいました。

見どころ:主人公が「選択」するクライマックス、彼女の表情が素晴らしい。

 

 

 

 

 

 

第38位:7500[ナナゴーゼロゼロ]

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清水崇監督のハリウッドホラー。日米両国ともずいぶん評判が悪いのでまったく期待してなかったわりにはそれなりに楽しめました。航空パニック群像劇として見れば、特に前半なんか悪くないと思います。逆に後半のホラー展開は完全にハズしていてぜんぜん怖くない(ラストシーンなんかほんとひどい)。細部をもっとブラッシュアップすれば見応えのある作品になっていたのに、惜しい。

見どころ:乱気流によるパニックシーンは見応えあり。

 

 

 

 

 

 

第39位:シェフ 三ツ星フードトラック始めました

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良い雰囲気と良い音楽で満たされたお話ですが、『はじまりのうた』同様、これもちょっと起伏なさすぎかなぁ。主人公は失業してるとは言っても、固定ファンがつくほどの料理の腕前を持って、粋な友人たちに囲まれて、離婚したとはいえ息子と元奥さんも協力的だし、恵まれすぎてるんですよねあと最後にフードトラックをあっさり捨てちゃうのはがっかりしました。

見どころ:あのサンドイッチ美味そうだよね。

 

 

 

 

 

 

第40位:龍三と七人の子分たち

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詳細はこちら北野武映画としては不合格、ビートたけし映画としては合格。全編ユルいギャグの連続なので、家族(特にじいちゃんばあちゃん)とコタツにでも入りながらまったり鑑賞するべき作品です。『みんな~やってるか!』『監督・ばんざい!』と、あからさまな(本人公認の)失敗作ばかりだった「たけしのギャグ映画」としては、初めて成功しているんじゃないでしょうか。笑えるかは別として。

見どころ:中尾彬の扱いのひどさ。

 

 

 

 

 

 

 

はい、40位まで見てまいりましたー。

ここからはワーストでございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第41位(ワースト10位):

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド

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多くの傷はあれど、その志の高さを評価したい前半とは打って変わって、こちらは無理やりハナシを終わらせるための消化試合にしか見えませんでした。何より、物語がどんどんスケールダウンしていくこと、それに伴って勢いも低下し、前半でさほど気にならなかったアラが目立ってくるのがつらい。やっぱり前後半に分けたのが最大の敗因でしょう。2時間20分くらいで一本の映画としてまとめていれば、70点くらいはつけて良い出来だったと思うのですが。あとエンドロール後の悪ふざけはいらねぇ( ゚д゚)、ペッ

見どころ:巨人とあの世界の「正体」についての解釈は、相応に納得できるものでした。

 

 

 

 

 

 

第42位(ワースト9位):リアル鬼ごっこ

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好きか嫌いかで言えば好きなんだけど、なんというか礼儀としてワーストに入れました。原作完全無視(読んですらいないらしい)の姿勢は逆に清々しいんですが、まぁ間違いなく駄作に分類されますわな。85分という短い尺の割に間延びした印象を受けるのは、そもそもストーリーが存在しないところに無理やりお話らしき体裁を整えた弊害でしょうし。こういう映画を作るから園子温は好きだし、こういう映画を作るから園子温は嫌いなんです。

見どころ:冒頭(出オチ)

 

 

 

 

 

 

第43位(ワースト8位):台風のノルダ

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スタジオコロリドは個人的に応援したいのですが、声優(俳優)の演技が下手すぎてマジで見れたもんじゃないです。なんでプロの声優を使わなかったのだろう。まぁ作品自体もどこかで見たことがあるかのような雰囲気で新鮮味はないので、『フミコの告白』みたいな一点突破の衝撃を期待すると肩すかしを食らいます。観終えたあと、ぼくは銀色の髪のアギトを観たときと同じ目(死んだ目)をしていました。

見どころ:ホモホモしい姿勢は良いと思います。

 

 

 

 

 

 

第44位(ワースト7位):96時間/レクイエム

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世界最強の親バカ父ちゃんシリーズ最終作。邦題の「96時間」どころか原題の「taken」(誘拐)要素も完全に消え、出来が悪い、どこにでもあるような大味アクション映画に成り下がりました。せっかくリーアム・ニーソンがご老体を押して吹き替えなしのアクションを披露しているのに、クソみたいな編集と演出のせいですべて台無しです。脚本も投げやりだし、もう終わらせて良かったよね…うん。

見どころ:中盤のカークラッシュはある意味必見(アクションシーンをこう撮ってはいけないという反面教師として)

 

 

 

 

 

 

第45位(ワースト6位):ラブライブ! The School Idol Movie

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いろんな方面から怒られそうですが、ワーストに入れさせていただきます。テレビアニメ版の終わり方に納得していただけに、この劇場版はボーナストラックどころか、はっきり蛇足でしかありません。気が遠くなるほどの停滞感と内容の無さ。一度μ’sが乗り越えた壁を、何の工夫もなく再設定するとか何を考えてるんでしょうか。それでもこの順位に落ち着いているのは、最後に彼女たちが下した決断は支持したいから。これが逆だったら、怒り狂ってワースト1にしていたと思います。

見どころ:μ'sを大画面で堪能するのが目的の映画なので、全編全カットが見どころなのは間違いない。

 

 

 

 

 

 

第46位(ワースト5位):エイプリルフールズ

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エイプリルフールを舞台にした群像劇。クスッとした場面もなくはないんですが、それ以上に不快な描写が多すぎて嫌になります。たくさんの職業の人が出てくる映画だけど、そのどれもがそれぞれの仕事を馬鹿にしているようにしか見えない(特に風俗店の描写ははっきり不快)。三谷幸喜の映画にも通じるけど、こういう「上手い」気取りでぜんぜん上手くない脚本は本当にイラッとします。

見どころ:クズすぎる松坂桃李と、コミュ障の戸田恵梨香の演技は新鮮。

 

 

 

 

 

 

第47位(ワースト4位):フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ

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SMプレイが大好きなイケメン金持ち社長 V.S. 処女のくせに男の振り回し方だけは妙に上手いJDの痴話喧嘩。なんか巷ではオシャレとかエロいとか言われてるみたいですが、きょうびの日本人男子としてはこの程度じゃちっとも勃たんですな。ていうか目隠しと手首縛りと尻叩きくらいしかしえねぇじゃねーか死ね。同じSMを扱った映画なら松本人志の『R100』のがまだ映像的に面白かったですよ。

見どころ:会議室での「交渉」シーンは、あまりにくだらなくて少し笑ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

第48位(ワースト3位):チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密

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俳優陣は超豪華なので絵面だけはゴージャスなのですが、作りが適当なうえに悪い意味で下品で、とても大人の鑑賞に堪うる映画ではないです。そんな複雑なストーリーでもないのに、誰が誰のためにどんな行動をしてその結果どうなったのかがいちいち分かりづらいのは、やっぱ脚本と演出がダメってことなんでしょうね。出演された皆様はご愁傷様。特にジョニデとポール・ベタニーの『ツーリスト』『トランセンデンス』コンビ、もう3作も連続で外してるんだから、いい加減仕事選んでください。

見どころ:それでもポール・ベタニーはかわいい。

 

 

 

 

 

 

第49位(ワースト2位):ジュピター

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マトリックス』のウォシャウスキー兄弟(いまは性転換して姉妹)の最新作ですが、ビックリするくらいつまんなかったです。キャラ、世界観、映像、演出、どれをとっても既視感溢れる―といっては褒めすぎ、はっきり言ってダサい、そして古臭い。出来の悪い少女漫画みたいなお話を、200億かけて映画化しちゃうハリウッドの懐の深さだけは羨ましい。盛大に無駄遣いされたショーン・ビーンエディ・レッドメインの名優お2人には心からお悔やみを申し上げます。

見どころ:股間蹴られて悶絶するラスボスって弱すぎませんか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第50位(ワースト1位):レフト・ビハインド

 

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サスペンス映画かと思ったらキリスト教原理主義のクソ差別映画でした…って、去年(2014)に引き続き『神は死んだのか』パターンじゃねーか!!これを航空サスペンスみたいに宣伝しやがった日本の配給会社、死ね!!!!

 

感想書きたくないです。ストーリーとかも説明したくもないです。もうね、脚本からしてどっから突っ込んで良いか分からないほどひどいんですが、それに輪をかけて純粋に映画としての出来の悪さが半端じゃないです。クソの中のクソ、キング・オブ・クソ。ヒロイン(娘)が病院のガラスを割るシーンの無意味さとか、パニックシーンの脈絡のなさとか、クライマックスの着陸に関するアレとか、マジで(悪い意味で)ビックリしますよ。

 

こう書くと「あまりにヒドいから観てみろ」って言ってるように聞こえるかもしれませんが、あなたがいかなる立場の人間だろうとこの映画を観るべきではない、もっと観るべき映画は他にいくらでも、あなたの人生の貴重な2時間の使い方はもっと別にあると断言します。

 

 

ていうかこれ以上被害者を増やしたくないから観るな!

目が腐るぞ!!!!

耳が溶けるぞ!!!!!

脳が死ぬぞ!!!!!!!

 

この映画を作ったやつらふざけんじゃねえ!!!

全員勝手に天に召されてろ!!!!!

ばーーーーーーーーか!!!!!!!!!

 

見どころ:ない。

 

 

 

 

 

 

 

◆総評

 

はい、てなわけで50作品すべてレビュー終了!

読んでくれた方、お疲れ様でした!

俺は多分もっと疲れたよ!ははは!

 

 

ざっと見渡してみると…今年はスパイ映画と、あと邦画のエンタメ作品がかなり頑張っていた印象ですね。まさか、本広克行堤幸彦両監督の作品をベストテンに入れる日が来るとは思いませんでした(失礼)。

 

 

他所のランキングだとたいてい『マッドマックス』が上空を席巻してるんですが、V8祭にそこまでノれなかった俺としては、最終的に自分の好みを反映させまくった、なんだか不思議なランキング結果になりました。ま、これでいいのかな。最初にも言ったけど、自分が面白いと思ったらその感覚を大切にすべきだと思いますしお寿司。

 

 

ところで、今年は例年にも増して上位が大混戦で、特にベスト5~15位あたりは置き所を本当に迷いました。ていうかいまでも迷ってます。順位はあくまで暫定ってことで。

 

その割を食って結果的には後ろに追いやられてしまいましたが、30位くらいまでの作品は、なんだかんだでどれも普通に面白かったですよ。50作品中の25位以下だからって、悪い作品とかつまらない作品というわけでは決してない、ということはこの場で明言しておきます。

 

 

 

一方でワーストテンに関しては、ワースト6までとワースト5の間には暗くて深い溝があります。

 

『リア鬼』はネタ枠、『進撃後編』とか『台風のノルダ』に関しては期待が大きかった反動『96時間』リーアム・ニーソンお疲れ様でした枠として、あくまでファンサービス、テレビアニメのボーナストラック映画であるはずの『ラブライブ!劇場版』(かわいいので許す枠)に負けるって相当アレですよ。

 

とりわけ、ワースト1位に輝いた『レフト・ビハインド』は別格。

絶対に観ないことを強く強く強く強く強く強く強く強く強く強く強く強くお勧めします。間違いなく脳に悪影響を与えるので。

 

 

 今回、見逃してランキングに入れられなかった作品としては、

 

海街diary

ワイルド・スピードSKY MISSION』

『毛皮のヴィーナス』

トゥモローランド

『薄氷の殺人』

『海にかかる霧』

『007スペクター』

『恋人たち』

『宇多川町で待っててよ。』

 

などなど。

まーDVDさっさと観ろよって話ですけど、これ以上先延ばしにするのもアレなので50作品で一応一区切りということにさせてもらいました。許してね。

 

 

 

 

あ、そういえば『ギャラクシー街道』という、後期最大の事故目玉物件もありましたね。前評判聞いて観に行くのは避けましたが、もし劇場に足を運んでいたらワーストテンも大混戦になっていた可能性が。そんなネタのために俺の貴重な1800円を使いたくねぇよ!!

 

 

 

 

てなわけで、2015年の映画についてはこんなところで。

このランキングを見て、興味を持ってもらえた映画がひとつでもあれば嬉しいです( ・`ω´・)

 

 

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第1位 天空の蜂

第2位 セッション

第3位 コードネームU.N.C.L.E.

第4位 ナイトクローラー

第5位 バクマン。

第6位 幕が上がる

第7位 心が叫びたがってるんだ。

第8位 ヴィジット

第9位 キングスマン

第10位 インサイド・ヘッド

 

第11位 イニシエーション・ラブ

第12位 イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

第13位 ジョン・ウイック

第14位 エベレスト3D

第15位 マッドマックス 怒りのデス・ロード

第16位 ピクセル

第17位 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

第18位 インド・オブ・ザ・デッド

第19位 ラブ&ピース

第20位 ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

第21位 アメリカン・スナイパー

第22位 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

第23位 君が生きた証

第24位 ビッグ・アイズ

第25位 ガールズ&パンツァー劇場版

第26位 フレンチアルプスで起きたこと

第27位 ソロモンの偽証 前編・事件

第28位 バケモノの子

第29位 サンドラの週末

第30位 ジュラシック・ワールド

第31位 テッド2

第32位 ソロモンの偽証 後編・裁判

第33位 ファンタスティック・フォー

第34位 カルフォリニア・ダウン

第35位 ピエロがお前を嘲笑う

第36位 フォックスキャッチャー

第37位 はじまりのうた

第38位 7500[ナナゴーゼロゼロ]

第39位 シェフ 三ツ星フードトラック始めました

第40位 龍三と七人の子分たち

 

第41(ワースト10)位 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド

第42(ワースト9)位  リアル鬼ごっこ

第43(ワースト8)位  台風のノルダ

第44(ワースト7)位  96時間/レクイエム

第45(ワースト6)位  ラブライブ! The School Idol Movie

第46(ワースト5)位  エイプリルフールズ

第47(ワースト4)位  フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ

第48(ワースト3)位  チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密

第49(ワースト2)位  ジュピター

第50(ワースト1)位  レフト・ビハインド